睡眠時間は、美容・健康のために
重要な時間と言われています。
「質の良い睡眠をとることは、美肌への近道」
あなたは質の良い睡眠をとれていますか?
睡眠時間は、美容・健康のために
重要な時間と言われています。
「質の良い睡眠をとることは、
美肌への近道」
あなたは質の良い睡眠をとれていますか?
睡眠と美容の関係について
睡眠が美容に
影響していると思う
自分の睡眠に
問題があると思う
睡眠に問題がある原因は?
調査期間:2022年9月9日~9月14日
調査方法:インターネット調査
調査機関:AOHAL365調べ(調査ツールFastask使用)
調査対象:20代以上の女性
n=386
美容皮膚科医が語る「睡眠」と「美容」
美容皮膚科アオハルクリニック
院長 小栁衣吏子
人類はこの100年ほどの間に、急速に都市化が進み、飛行機や新幹線など長距離移動能力も異次元に高まりました。このため現代の生活の中には、わたしたちの「体内時計」をくるわせる原因が回りにあふれています。
文明が発達したからと言って、DNAに刻まれたサーカディアンリズムがすぐに変わるはずがありません。体内時計に逆らうことは、いわばヒトの生物としての進化に逆らうことなのです。ですから体内時計に従わない不規則な生活は、健康上体はもちろん、皮膚の健康にも悪影響をおよぼします。
皮膚の細胞にも「体内時計」が仕込まれており、やはり24時間のリズムを刻んでいます。
昼間には、皮膚は紫外線などの刺激に対抗するため、皮脂産生を活発にして、皮膚を厚くしたり、ph値を高くして屋外活動で出会うバクテリアへの対策をします。
夜間には、皮膚はダメージを排除するために、オートファジー(肌細胞が自らの一部を分解する作用)機能を活性化させ、昼間に傷んだDNAの修復も進めます。
皮膚の血流、皮膚からの水分蒸散量は夜間にピークを迎え、コラーゲン生成も夜間に増えます。
もしこの体内時計が実際の時刻と離れてしまうと、どうなるでしょう?
たとえば、時差のあるハワイに飛び、昼夜逆転状態で空港からそのままビーチに直行したとしましょう。
体内時計は「いま夜中だ」と思って皮膚の増幅に集中し、その分防衛が手薄なところで、ワイキキのUVをめいっぱい浴びることになります!
無防備な肌はものすごく強く日焼けのダメージをうけ、さらにできたての皮膚が傷むことで回復も遅くなるのです。
夜は皮膚の修復と増強の時間です。
だからよく眠ることが肌にとって大切です。入眠と覚醒の時刻に固執する必要はありません。まずはベッドに入る時刻とベッドから起床する時刻を維持することを意識してみてください。
食事や運動につづく
第3の美のカギ、「睡眠」
2日間の睡眠不足で肌質は変化してしまう
睡眠不足が顔の印象を変えることはすでに知られていますが、顔が「眠そう」に見えるのも、睡眠負債が皮膚に影響を与えているのが一因なんです。たった2晩の睡眠不足でも、顔からの水分蒸散量が増加、つまりバリア機能が低下し、顔の明度や彩度が大きく低下することが分かっています。
試験方法:30 歳から 55 歳までの 24 人の睡眠障害のない健康な女性に対し、二晩連続して睡眠時間を3時間に制限した結果、1日目の夕方(睡眠制限前)と比較し、3日目の夕方には顔の明度、彩度が有意に低下した。
Léger D, et al. Sleep Med. 2022 Jan;89:97-103.を参考に作成
ダイエットの敵!睡眠不足で太りやすくなる
実は、睡眠時間が短いほど、BMI値が高く肥満の傾向があるという報告があります。(※1)
またダイエットに関連するホルモンとして、食欲を抑制する「レプチン」と、食欲を増進する「グレリン」というものがありますが、8時間寝た人に比べて5時間しか寝ていない人は、「レプチン」の量が約15%低く、「グレリン」の量が約15%高いという報告もされています。(※2)
つまり、睡眠時間が短いと食欲を抑えにくくなるということが言えるのです
※1 米国の国民健康栄養調査(NHANES Ⅰ)の参加者(ベースライン時の年齢32歳~49歳)の睡眠時間別平均BMIを示したもの(1992年時点)。睡眠時間が2~4時間の被験者が最もBMIが高かった。
Gangwisch JE; Malaspina D; Boden-Albala B et al. Isleep.2005 Oct;28(10):1289-96.
※2 Taheri S,et al. PLoS Med.2004 Dec;1(3):e62.
睡眠不足はキャリアも人間関係も壊しかねない!?
睡眠不足の人は、顔の魅力が減るだけでなく、「信頼しにくい」「リーダーシップ能力が低そう」など心理的な悪印象を与えるという声も。いずれにしても睡眠は健康のためだけでなく、美容にも社会生活上も大切だということがわかります。
睡眠と美容の関係について
突然ですが、「時計遺伝子」ってご存じですか?
体は、時間帯ごとに適切に生きられるように、「時計遺伝子」が生体機能のバランスをとっています。良質な睡眠は、「時計遺伝子が正しく働いているか」がカギなんです!
重要なのは、睡眠時間の
長さよりも「規則正しさ」
眠っている間に分泌される成長ホルモンは、日中傷ついた皮膚細胞のダメージを修復し、新しい細胞が生まれるのを促進します。「時計遺伝子」を正しく働かせるには、毎日決まった時間帯で規則正しく活動することです。
ネットサーフィンは
就寝前ではなく「朝」に
寝る前に、PCやスマートフォン、テレビの液晶画面を見るのはなるべく避けるのがよいでしょう。これらの画面は眠気に関わるホルモン「メラトニン」の分泌を抑制するブルーライトが含まれています。
逆にこのブルーライトの覚醒効果を利用して朝にしてみてください!
朝は光をあびて目覚めの
ホルモンを活性化
起床後すぐにカーテンを開け、意識的に日光を浴びましょう。視覚的に日光の刺激を受けることで、目覚めのホルモンが活性化。眠気に関わるホルモン「メラトニン」を抑制し、すっきりとした覚醒へ導きます。
心のケアと
「時計遺伝子」
美容の面で「心のケア」はとても大切です。ネガティブな気持ちを引きずっていると、寝つきが悪くなり、眠りも浅くなり、成長ホルモンの分泌も悪くなります。「口角が上がると、気分も上がる」。意識的に口角を上げるトレーニングを行ってみましょう。