肌の「たるみ」とは?
「たるみ」とは、
顔全体の組織が重力に耐えきれず、
垂れ下がってしまった状態。
エイジングの複合症状ともいわれ、
悩みが深い人が多いのも特徴です。
- ① 頬部の毛穴が目立ってくる(たるみ毛穴)
- ② 下まぶたの皮膚がたるむ(加齢クマ)
- ③ ほうれい線が「ハの字」型に目立ってくる
- ④ 口角が下がる(マリオネットライン)
- ⑤ フェイスラインがはっきりしなくなる
人生で2度訪れる!
「たるみの曲がり角」
女性の一生のうち、たるみが進行する時期は、
30代前半と40代後半。
ほうれい線やマリオネットラインが深くなり、
めだちやすくなるのはこの時期です。
たるみがあると、見た目が大きく変化しやすいので、
注意が必要です。
(アオハルクリニックとロート製薬株式会社の共同研究より)
肌の奥では、何が起きてるの?
「たるみ」は、いつも鏡で見ている
「表面の変化」と、
鏡では見えない「内面の変化」の
ふたつを考えないといけません。
- ● 表皮 … 薄くなる
(顔などの露光部は厚くなる場合があります) - ● 真皮 … 弾力がなくなる
- ● 皮下脂肪… 重さに耐えられず、下がる
- ● 筋肉… 筋肉量が減る・固くなる
- ● 骨 … 骨密度が低くなり、痩せる
肌は、カラダの鑑(かがみ)。
肌がたるんでいれば、身体のエイジングも進んでいます。
まずは、たるみをこれ以上進ませないように、
たるみのメカニズムをしっかり知っておきましょう。
「たるみ」の原因と、
その対策
なぜ、肌は「たるむ」のでしょうか。
長い年月をかけてすすむ症状だからこそ、
さまざまな要因が複雑に関わっています。
対策1:太陽光はしっかりカット
紫外線は、肌のたるみやエイジングを進ませる原因のひとつです。
紫外線が肌にあたって炎症が起きると、肌の弾力性の低下につながってしまいます。紫外線はもちろんのこと、最近では、可視光線や近赤外線などの、紫外線より波長の長い光も肌の奥まで届き、ダメージを与えることがわかってきました。太陽に無防備に長時間あたらない工夫が大切です。
身の回りの太陽光は
こんなところにも!
- 外出・スポーツ時など
- 窓際からの光
対策2:汚染物質から肌を守る
大気に含まれる汚染物質(PM2.5や排気ガスなど)は、
たるみを引き起こす要因になります。
タバコの煙にもPM2.5が含まれています。
手洗いうがいと同じように、帰宅後はすぐにぬるま湯で洗顔して、
肌に残さないようにしましょう!
対策3:うるおいのある肌をキープする
肌が乾燥していると、炎症が起こりやすくなり、たるみにつながります。
乾燥させないためには、まず、「洗顔」を見直して。
熱いお湯や洗浄力の強い洗浄剤、肌への強い摩擦などによって皮脂を落としすぎると、乾燥の原因となります。
対策4:美肌に欠かせないインナーケア
肌のハリを支える「真皮」や、土台を支える「骨」に欠かせない成分 コラーゲン。コラーゲンを増やしてくれる「ビタミンC」や、材料になる「たんぱく質」がしっかりとれる食事をしましょう。
日焼け止めは、365日毎日つけましょう。
まずは、しっかり紫外線をカット。
そのうえで、たるみ対策ができるものを選びましょう。
毎日続けることが大切ですから、
「塗り広げやすいもの」「低刺激のもの」がおすすめです。
美容皮膚科の
たるみ治療とは?
「美容皮膚科」とは、健康で美しい肌のための治療を専門に行う診療科です。
皮膚の構造・メカニズムを熟知した皮膚科専門の医師が、たるみ・シミ・シワ・ニキビなど、患者様の様々な“肌悩み”を治療していきます。
美容皮膚科医療は
たるみの状態をしっかり
見極めて、肌の
“層”ごとにアプローチ!
肌が再生する力を引き出す治療と、
ヒアルロン酸やボトックスなどを
注入する治療を組み合わせます。
最近では美容皮膚科で取り扱う、
IPL(インテンスパルスライト)、RF(ラジオ波)、EMS(電気刺激)などの技術を生かした美顔器がたくさんあります。
ホームケアとして取り入れるのもオススメです。
監修いただいた先生
医療法人財団青輝会 アオハルクリニック
(美容皮膚科・皮膚科・形成外科・歯科)
院長
小柳 衣吏子 先生
ウェルエイジングをめざす皆様のため、日々探求している皮膚の専門家。
1998年順天堂大学医学部卒業後、2011年AOHAL CLINIC院長に就任し、現在に至る。
順天堂大学医学部 皮膚科助教(非常勤)、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本美容皮膚科学会会員、日本抗加齢医学会専門医。著書に「美肌の王道」(日経BP社)がある。